喘息のない若者の受動喫煙の影響

【PEDIATRICS. Sep 2018】

Merianos, Ashley L., Roman A. Jandarov, and E. Melinda Mahabee-Gittens. "Adolescent Tobacco Smoke Exposure, Respiratory Symptoms, and Emergency Department Use." Pediatrics (2018): e20180266.

P: タバコを吸わず気管支喘息の診断を受けていない12-17歳の若者7,389名 (2014-2015年に行われたアメリカの全国的縦断研究 [PATH Study]のデータを二次利用)
E: 受動喫煙あり (受動喫煙の程度を、喫煙者と同居、家庭での受動喫煙あり、週に1時間以上の受動喫煙あり、の3種類の暴露群に分類)
C: 受動喫煙なし
O: 呼吸器症状の有無、救急外来への受診回数

結果のまとめ

・対象者は、性別としては男子49.7%、女子50.3%、人種としては白人が71.1%、アフリカ系アメリカ人が15.0%、その他の人種が13.9%であった。
・対象者のうち、喫煙者と同居 (受動喫煙の有無は問わない)している割合は24.7%、家庭での受動喫煙がある割合は17.7%、週に1時間以上の受動喫煙がある割合が35.3%だった。
・3種類のどの曝露群でも、息切れ、運動後の疲労、運動による喘鳴、夜間の乾いた咳、といった症状がある者の割合が非曝露群に比べて有意に多かった。
・家庭での受動喫煙がある群に限り、睡眠を妨げる喘鳴症状が有意に多かった。
・3種類のどの暴露群でも、体調不良で学校を休む者がより多かった (最大で1.5倍のリスク)。
・喫煙者と同居している群と週に1時間以上の受動喫煙がある群では、救急外来を受診するリスクは有意に高かった (それぞれ、odds ratio 1.29 [95% confidence interval 1.15-1.43]、odds ratio 1.33 [95% confidence interval 1.21-1.47] )。
・筆者らは以下のようにまとめている。気管支喘息のない若者の受動喫煙に関して、曝露の程度により増加する呼吸器症状のリスクが異なったこと、一方でどの曝露群でも救急外来の受診が増えていたことが新たに分かった。これらの情報は、救急外来等で頻回に若者の診療にあたる医療従事者への、受動喫煙に対する介入に役立つかもしれない。しかし、今回の研究では受動喫煙や救急外来受診の確認方法が本人や親からの申告であり、今後はタバコの代謝物の確認や医療機関への確認などさらなる質の高い研究が望まれる。

原文へのリンク

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Yasuyuki Fuseda Written by: