HPVワクチンに関する教育介入

【OBGYN. Aug 2019】

Cory, Lori, et al. "Effects of Educational Interventions on Human Papillomavirus Vaccine Acceptability: A Randomized Controlled Trial." Obstetrics & Gynecology 134.2 (2019): 376-384.

P: 12-26歳の女性(米国内の単一医療機関 [民族的マイノリティの患者を積極的に受け入れている診療所]に通院中の患者から募集)
E: ランダムに割り付けられた2種類の教育的介入 (ハンドアウト使用群 [84名, 1枚の説明用紙]またはビデオ使用群 [87名, 8分間の動画])
C: 教育的介入なし (コントロール群 [85名])
O: HPVワクチンの受け入れと知識

結果のまとめ

・ランダム化比較試験の前に、探索的研究として12-34歳の女性200名へ、自身の背景情報やHPVワクチンに関する理解や知識についてアンケート調査を行った。また、このうちランダムに選択された15名へ半構造化面接を行い、HPVワクチンに関する受け入れやそれに影響する要因などを調査し、ワクチンへの知識や理解が足りないことが受け入れの低さと関連していることがわかった。
・ランダム化比較試験では、過去または現在に子宮頸がんの診断を受けていた女性、すでにHPVワクチン接種をしていた女性、ワクチン接種目的に受診した女性は除外された。
・介入の結果、「HPVワクチンを受けようと思う」と回答した女性はビデオ群 (51.7%)で有意に多かった (ハンドアウト群 [33.3%]、コントロール群 [28.2%])。
・ビデオ群とハンドアウト群では、コントロール群に比べてHPVワクチンの知識量が有意に多くなっていた。
・2種類の介入方法はどちらもHPVワクチンについての学習に有用だったが、ビデオ群の方がHPVワクチン接種を決意するためにより有効だった (86.2% vs 70.2%, P<0.01)。
・著者らは、若年女性に対象を絞った教育的介入は、HPVワクチンの受け入れと知識を向上させるために有用であったとともに、ワクチンの接種率と完遂率を向上させるかどうかに関する追試が必要だ、と結論づけている。

原文へのリンク

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Daisuke Shigemi Written by:

産婦人科専門医、公衆衛生学修士。 株式会社Kids Publicの産婦人科医師統括部として産婦人科オンラインの運営に携わっている。また、東京大学大学院の博士課程に在籍しながら産科病院での臨床にも従事している。 初期研修を日本赤十字社医療センターで行い、3年目に日本医科大学産婦人科学教室に入局。卒後8年目に退局。