分娩方法による早産双胎児の予後

【OBGYN. Jan 2019】

Sentilhes, Loïc, et al. "Planned Mode of Delivery of Preterm Twins and Neonatal and 2-Year Outcomes." Obstetrics & Gynecology 133.1 (2019): 71-80.

P: 妊娠24-34週台で双胎児を出産した女性383名 (フランス全域における前向きコホート研究であるEtude Epidémiologique sur les Petits Ages Gestationnels 2 cohort studyの対象集団から抽出)
E: 予定された帝王切開 (分娩開始前に決められた手術)
C: 予定された経腟分娩
O: 出生児の退院時生存、退院時の重篤な合併症なき生存、修正年齢2歳での神経学的障害を持たない生存

結果のまとめ

・対象は分娩時に第一子が頭位だった双胎分娩のみで、分娩前の胎児死亡例、一羊膜双胎例、重度の胎児奇形例などは除外された。
・対象女性は、予定経腟分娩群で276名 (552名の出生児)、予定帝王切開群で107名 (214名の出生児)だった。
・主要アウトカムである出生児の退院時生存は、予定経腟分娩群と予定帝王切開群の第一子、第二子で、それぞれ97.7% vs 98.3%、95.6% vs 97.1%と有意差はなかった。
・同様にして、退院時の重篤な合併症なき生存 (91.6% vs 88.8%、 90.3% vs 84.5%)と、修正年齢2歳での神経学的障害を持たない生存 (96.0% vs 95.4%、 92.9% vs 90.8%)にも有意差はなかった。
・傾向スコアを用いた分析では、予定された帝王切開と予後の改善の間に有意な関連はみられなかったが、もともと死亡と重篤な合併症の発生頻度自体が低く、両群における差を示すための統計学的検定力が不足していた可能性もある。
・著者らは、陣痛や破水で早産となった双胎分娩症例において、第一子が頭位であれば、予定帝王切開は予後の改善と関連していなかった、そして経験豊富な産科医にとって予定経腟分娩の実施を支持する結果だった、と結論づけている。

原文へのリンク

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Daisuke Shigemi Written by:

産婦人科専門医、公衆衛生学修士。 株式会社Kids Publicの産婦人科医師統括部として産婦人科オンラインの運営に携わっている。また、東京大学大学院の博士課程に在籍しながら産科病院での臨床にも従事している。 初期研修を日本赤十字社医療センターで行い、3年目に日本医科大学産婦人科学教室に入局。卒後8年目に退局。