IVF後のvanishing twin

【OBGYN. Jun 2018】

Romanski, Phillip A., et al. "Perinatal and Peripartum Outcomes in Vanishing Twin Pregnancies Achieved by In Vitro Fertilization." Obstetrics & Gynecology 131.6 (2018): 1011-1020.

P: 体外受精胚移植 (IVF)による単胎・双胎妊娠のうち24週以降で出産に至った分娩症例 (単施設、2007-2015年、計1,189症例)
E: 妊娠14週までにvanishing twinとなるも残った児が出生した症例 (n=100)
C: 単胎妊娠で出生した症例 (n=798)と双胎妊娠で出生した症例 (n=291)
O: 分娩週数と出生時体重

(注) Vanishing twin: 妊娠初期に、双胎のうち一児が死亡かつ自然消失した症例

結果のまとめ

・単胎症例では分娩週数 38.6±2.3週、 出生時体重 3,207±644gだった。
・双胎症例では分娩週数 35.5±2.7週、 出生時体重 2,539±610gだった。
・Vanishing twin症例では分娩週数 38.5±1.8週、 出生時体重 3,175±599gだった。
・胎児心拍確認後に発生したvanishing twinは、胎児心拍確認前に発生した場合と比べ、初回帝王切開術実施率の上昇以外に周産期有害事象と関連していなかった。
・以上より、vanishing twinは単胎症例と同程度の周産期アウトカムで、これらは双胎症例より有意に良好だった。

原文へのリンク

 

Daisuke Shigemi Written by:

産婦人科専門医、公衆衛生学修士。 株式会社Kids Publicの産婦人科医師統括部として産婦人科オンラインの運営に携わっている。また、東京大学大学院の博士課程に在籍しながら産科病院での臨床にも従事している。 初期研修を日本赤十字社医療センターで行い、3年目に日本医科大学産婦人科学教室に入局。卒後8年目に退局。