【OBGYN. Dec 2018】
Balogun, Olaide Ashimi, et al. "Serial Third-Trimester Ultrasonography Compared With Routine Care in Uncomplicated Pregnancies: A Randomized Controlled Trial." Obstetrics & Gynecology 132.6 (2018): 1358-1367.
I: 4週間ごとの定期腹部エコー検査 (104名、概ね妊娠30、34、38週に実施)
C: 従来の妊婦健診時スクリーニング (102名、エコー検査は子宮底長の測定で異常があった場合のみ)
O: 胎児異常または羊水異常の診断 (羊水過少/過多、胎児発育不全、LGA)
(注) LGA: large for gestational age (妊娠週数に比べ大きすぎる児)
結果のまとめ
・主要アウトカムである胎児異常または羊水異常の診断率は、介入群で有意に高かった (27% vs 8%, relative risk 3.43, 95% confidence interval 1.64–7.17)。これは、定期エコー検査で一つの異常を発見するためには5名の妊婦が必要なことを意味している。
・以下の副次アウトカムに関しては介入群と対照群の間で有意差は認められなかった (エコー検査結果による分娩誘発; 14% vs 6%, 分娩開始後の帝王切開; 5% vs 6%, 母体合併症; 9% vs 9%, 新生児合併症; 1% vs 4%)。ただし、統計検定に必要な対象患者数が不足していた可能性がある。
・著者らは、周産期アウトカム改善に定期エコー検査が寄与するかどうかをより正確に検証するためには、より大規模な臨床研究が必要であり、その際には発生する医療費や患者満足度の測定も望まれる、とコメントしている。
原文へのリンク