妊娠中の喫煙と乳児の突然死の関係

【PEDIATRICS. Apr 2019】

Anderson, Tatiana M., et al. "Maternal Smoking Before and During Pregnancy and the Risk of Sudden Unexpected Infant Death." Pediatrics 143.4 (2019): e20183325.

P:Centers for disease control and prevention (CDC)による2007-2011年の出生や乳幼児の死亡に関するデータを利用 (retrospective cross-sectional study)
E: 妊娠中の喫煙の有無や喫煙本数
C:なし
O:予期せぬ乳幼児突然死 (sudden unexpected infant death, 以下SUID)

結果のまとめ
・2007-2011年の間に、20,685,463の出生と19,127のSUIDがあり、12,417,813の出生に関して必要な喫煙に関する情報を得た。
・妊娠中に母が喫煙すると、全く喫煙をしない場合と比べてSUIDのリスクが増えた(adjusted odds ratio [以下、aOR] 2.44, 95% confidence interval [以下、95% CI] 2.31-2.57)。
・妊娠中1日1本の喫煙をするとSUIDのリスクが高くなり (aOR 1.98, 95% CI 1.73-2.28)、1日当たりの喫煙本数が増えるにしたがいSUIDのリスクが高くなった (aOR = 0.07 × 一日の喫煙本数 + 1.91)。
・妊娠中喫煙を続けた場合と比べ、妊娠初期は喫煙していたが妊娠後期までに喫煙の本数を減らしたり、禁煙した群ではSUIDのリスクは下がった (それぞれ、aOR 0.88, 95% CI 0.79-0.98、aOR 0.77, 95% CI 0.67-0.87)。
・筆者は、妊娠中の喫煙が本数依存性に予期せぬ乳幼児突然死のリスクを高めることに加え、妊娠中に喫煙の本数を減らしたり禁煙することでSUIDのリスクを減らせる可能性があると述べた

原文へのンク

Yasuyuki Fuseda Written by: