学童期の身体活動量の変化

【PEDIATRICS. Jan 2019】

Kogan, Michael D., et al. "Schwarzfischer, Phillipp, et al. "Physical Activity and Sedentary Behavior From 6 to 11 Years." Pediatrics 143.1 (2019): e20180994."

P: 欧州のChildhood Obesity Projectに参加している小児
E: 6, 8, 11歳の時にSenseWear Armband 2 (上腕に装着することでエネルギー消費量を測定する装置)を3日間連続で装着し身体活動を測定
C: なし
O: 6-11歳での身体活動量の変化

結果のまとめ

・6-11歳までの600名が参加し、合計で1254回の記録が測定できた。
・身体活動の合計時間は年齢があがるにつれ、著明な減少を認めた (6歳時点に比べて11歳時点では−75.3分/日, p<0.001)。
・低強度身体活動や中等度〜高強度身体活動時間もともに減少を認めた (同期間で−44.6分/日, −30.7分/日, それぞれp<0.001)。
・座位活動は著明な増加を認めた (同期間で+107分/日, p=0.001)。
・男児では女児に比べ、低強度および中等度〜高強度身体活動時間の減少は著明であった。
・筆者らは、身体活動の減少や座位活動の増加は、従来考えられていたより早い時期に始まっていることを示した。また8歳を境に中等度〜高強度身体活動の減少を認めることから、8-11歳の期間は今後の介入に重要であると結論づけている。

原文へのリンク

Toshiyuki Tanaka Written by:

高校時代に渡米、ニューイングランドの寄宿舎で高校生活を送る。大学はコネチカットのリベラルアーツカレッジで経済学を専攻する。卒後はインターンなどを経て、ボストンの大学院で公衆衛生を学ぶ。東南アジアで国際保健のプロジェクトに携わった後、日本に戻り医学部に編入学する。後期研修より小児科医としての研鑽を積む。現在は小児科オンラインの運営に携わる。