癒着胎盤の集学的管理:レビュー

OBGYN. Oct 2018

Bartels, Helena C., et al. "Association of Implementing a Multidisciplinary Team Approach in the Management of Morbidly Adherent Placenta With Maternal Morbidity and Mortality." Obstetrics & Gynecology (2018)

P: 癒着胎盤のため帝王切開が必要だった妊婦に対する集学的管理に関する研究論文 (2011-2018年に米国、スウェーデン、イスラエルから報告された計6本の研究、計461名の妊婦が対象)
E: 癒着胎盤に対する集学的管理 (高次医療機関、n=239)
C: 癒着胎盤に対する標準管理 (一般医療機関、n=222)
O: 母体死亡、出血量、輸血量、合併症発生、入院期間

結果のまとめ

・本研究における集学的管理の要件は、母胎治療、婦人科腫瘍専門医、放射線治療医、泌尿器科医、麻酔科医を有することとされた。
・母体死亡は両群で1名ずつのみだった。
・推定出血量は集学的管理群で有意に少なかった (mean difference –1.1 L、 95% confidence interval [95% CI] –1.9 - –0.4、 P=0.004)。また、輸血量も同群で有意に低かった (mean difference –2.7単位、95% CI –4.1 - –1.2、 P=0.040)。
・合併症発生は標準管理群で有意に多かった (odds ratio 2.5、95% CI 1.5 - 4.0、P<0.001)。
・入院期間は両群で有意な差がなかった。
・筆者らは、本研究によって癒着胎盤に対する集学的治療の有用性が示されたため、ハイリスク症例では高次医療機関での集約化した管理が望ましいと結論づけている。

原文へのリンク

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Daisuke Shigemi Written by:

産婦人科専門医、公衆衛生学修士。 株式会社Kids Publicの産婦人科医師統括部として「産婦人科オンライン」の運営に携わっている(現在システム開発中)。また、東京大学大学院の博士課程に在籍しながら産科病院での臨床にも従事している。 初期研修を日本赤十字社医療センターで行い、3年目に日本医科大学産婦人科学教室に入局。卒後8年目に退局。